持続可能な開発目標(SDGs)への取り組み

2015年9月、国連本部で開催された「国連持続可能な開発サミット」において、「持続可能な開発目標(SDGs)」が全会一致で採択されました。
2030年までに地球規模で解決すべき目標として掲げられた17の目標は、「持続可能な開発目標」であるからこそ、日々の生活の中で日常的に取り組んでいくものと相模屋は考えます。人が生きていく上で欠かせない、最も日常的なモノ・コトの代表である「食」。その中でも、とりわけ日常的な食品である「おとうふ」をつくっている相模屋だから、おとうふとおとうふづくりを通して出来ることは少なくないはず。
しかも、大豆から出来ている「おとうふ」は、植物性たんぱく質など必要な栄養素がとれるパワー食材。日本の伝統的な食生活・食の健康を支えてきた植物性の食品として、また環境にもやさしい食材として、「おとうふ」は非常に優れた持続可能な食品(サステナブルフード)といえるのではないか。
そうした思いから、相模屋はお客様や社会と共有できる価値を創造するための活動に取り組んできました。その活動で培ったベースをもとに、さらに活動の範囲を社会、経済、環境と幅広い分野に広げ、「持続可能な開発目標(SDGs)」達成に向けた取り組みを行っています。

持続可能な食品(サステナブルフード)としての「おとうふ」の魅力を発信

大豆からつくられる“Plant Based Food ” としての魅力を最大限に伝える商品づくり
チーズのような味わいや食感・使い方を実現したおとうふ「BEYOND TOFU」

植物性たんぱく質の代表格「大豆」からつくられる最も身近でメジャーな食品「おとうふ」のメーカーとして、相模屋は2014年からナチュラルとうふシリーズやBEYOND TOFUシリーズなど、“Plant Based Food”としてのおとうふの魅力を伝え広める商品を開発し、販売してきました。
「植物性=あまりおいしくない」というイメージが広く持たれている中、「おいしいから食べたい」とポジティブに召し上がっていただける商品づくりにこだわり、「おいしさ」を軸に新しい価値観と多様性を追求。従来の豆腐にない新しい味わいや食感、新しい食べ方や食スタイル・食シーンを提案し続けております。大豆からつくられる日本伝統のサステナブルフード「おとうふ」の魅力をより多くの方に感じていただける商品づくりと情報の発信に、これからも一層努めてまいります。

国連ニューヨーク本部SDGs推進会議での情報発信

相模屋は「国連の友Asia-Pacific」と提携して女性活躍推進に取り組んでいる「東京ガールズコレクション(以下、TGC)」に、2015年から参加してきました。「日本のガールズカルチャーを世界へ」をテーマに、女性が輝く社会を目指す史上最大級ファッションフェスタ「TGC」において、日本の伝統食品でもあるヘルシーな「おとうふ」で女性のヘルシーでナチュラルなライフスタイルをサポートし、女性が健康的に輝ける社会づくりを推進しています。

『2019国連ニューヨーク本部SDGs推進会議』にて
『2018国連ニューヨーク本部SDGs推進会議』にて

そうした活動により、国際連合ニューヨーク本部で開催される『国連ニューヨーク本部SDGs推進会議』において、相模屋もスピーチの機会をいただきました。「国連を通じて世界とのパートナーシップ構築」「地域の文化(特色)を活用した国際貢献」「SDGsを伝え、知らせるための啓発活動の重要性」等をテーマとしたSDGs推進の会議に2018年・2019年と2年連続で参加し、社長の鳥越がSDGsの取り組みについてスピーチを行っております。植物性100%のヘルシーな食品「おとうふ」を通した健康的な食生活の推進や、TGCと共に取り組んできた日本独自のガールズカルチャーでの女性活躍推進などを語っております。

TGCサステナブルフードパートナーとして

2015年から始まったTGCとの取り組みを、2021年はさらに一歩先へと進め、TGCサステナブルフードパートナーとして、SDGsの取り組みをより強固に共に進めていきます。TGCの公式フードとして、植物性100%のサステナブルフード「おとうふ」を通して、TGCと協同してSDGs推進の気運をさらに高め、盛り上げていきます。

つくる責任・つかう責任

“おから”の再利用 ~再生素材としての実用化~

おとうふをつくる過程で大量に出る“おから”の扱いは、豆腐業界にとって最大の課題。
食べられるものなのに、そのほとんどを産業廃棄物として処理される“おから”を何とかしようと、相模屋では早くから“おから”の廃棄量削減するため、ペット用品や飼料などに活用するなどの取り組みを行ってきました。しかし、それだけでは毎日大量に出来る“おから”を使い切ることは難しく、さらなる活用方法・再利用の道を模索し、実現を進めております。
その一つ、現在もっとも力を入れている取り組みが、”おから”からつくる再生素材です。”おから”を活用してプラスチック素材や繊維材などの新たな工業用素材へのリサイクルを進めており、製品としての実用化を目指すものです。プラスチック素材へのリサイクルでは、既に植木用のポットを製品化しており、おからペレットから作った植木鉢「おからポット※」を販売しております。「おからポット」は日比谷花壇様とのコラボレーションで、フラワーギフトとして販売されるなど、環境にやさしい植木鉢としてご好評いただいております。
また、”おから”を活用した繊維材の実用化については、芝浦工業大学様との共同研究で取り組みを進めております。

 日比谷花壇様 フラワーギフトとおからポット
おからポット

食品ロス・廃棄ロス削減の取り組み

気象データを活用した需要予測で食品ロス・廃棄ロスを削減

2014年から一般財団法人日本気象協会様(本社:東京都豊島区 以下、日本気象協会)実施の「需要予測の精度向上・共有化による省エネ物流プロジェクト(※1)」へ参画し、気象予測を活用した高度な需要予測システムを用いた生産計画に取り組んできました。それにより、受注予測の精度が30%向上し、食品ロスの削減や過剰に生産した商品の管理コスト削減を達成しています。

プラスチック削減の取り組み

商品の包装材削減

商品の包装材について、お客様のお声を反映しながら削減を進めております。
人気の商品シリーズ「BEYOND TOFU」では、「BEYOND TOFU オリーブオイル漬け」の三方包装を廃止し、外袋なしの商品パッケージに切り替えました。「マスカルポーネのようなナチュラルとうふ」では、これまで同梱していたお皿代わりに使えるトレーを廃止するなど、包装材の削減に取り組んでおります。

お客様のお声に応えた包装材削減商品「BEYOND TOFU ナチュラル」
商品パッケージでの再生素材の活用

一部商品から、包装材に環境に優しいリサイクル素材の採用を進めております。
“おから”をリサイクルした「おとうふ屋さんのおからパウダー」は食品ロス削減を実現したエコな商品として、包装材も新たな石油素材を使わないエコな素材を使用。クラフト(紙)に再生 PETを使用した素材を使用し、商品そのものと包装材ともに環境負荷軽減を実現しています。
今後も、再生PETを使用した素材の導入を計画しており、商品パッケージへの再生素材の活用を進めてまいります。

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