2019/08/29企業情報

福岡県における子会社設立および事業譲受に関するお知らせ

相模屋食料株式会社(本社:群馬県前橋市 代表取締役社長 鳥越淳司、以下 相模屋)は、新たに全額出資による子会社を設立し、当該子会社が株式会社丸山商店(本社:福岡県小郡市 代表取締役 丸山 秀一、以下 丸山商店)より同社の豆腐製造事業を譲り受けることについて契約を締結いたしました。概要は次のとおりです。

1.事業譲受の背景
日本の伝統食品である豆腐の市場は成熟市場として長く停滞状況にあり、豆腐業界は厳しい事業環境の下、年々縮小傾向にあります。後継者不足や原材料費・物流費の高騰、ライフスタイルや食生活の変化による豆腐消費量の減少等を背景とした業界の縮小傾向に歯止めをかけ、再活性化を図ることが業界にとっての喫緊の課題となっております。

相模屋は豆腐製造業界のリーディングカンパニーとして、日本の伝統的な食文化を守るためにも、これまで事業継続支援を中心とした業界再編に積極的に取り組んでおり、豆腐・大豆加工品食品事業継続への支援を展開してまいりました。相模屋の生産管理や製造技術等のノウハウを活用した事業基盤強化と新規ラインの導入などの設備投資により、早期での事業収益改善を実現しております。業界の活性化に加え、地場産業色の強い豆腐業界における豆腐製造事業継続を実現することで、地域における豆腐文化の維持や技術の継承、雇用の維持に注力しております。

2.事業譲受の内容
丸山商店は1955年創業の豆腐メーカーで、おいしさと安全性にこだわった豆腐づくりで福岡県を中心に九州北部に豆腐や油揚げ・厚揚げを供給してきました。九州産のブランド大豆「フクユタカ」の産地に近いことから、甘み豊かな「フクユタカ」を使ったこだわりの豆腐づくりにも力を入れてきており、地場の豆腐メーカーとして「フクユタカ」の地産地消にも寄与してきた地域密着の企業です。おいしさと安全性にこだわった豆腐製造で九州北部の豆腐供給を長年支えてきましたが、原材料の高騰や販売単価の下落など厳しい市場環境の下、近年は厳しい経営状況が続いてきました。

このたび、丸山商店再建のため、同社から相模屋へ支援の要請があり、関係者間で協議を重ねてまいりました。その結果、地方における豆腐メーカー・豆腐文化の保護と承継を目的に、丸山商店の豆腐・大豆加工食品製造事業を相模屋が譲り受け、相模屋グループの企業として再建を図ることにいたしました。

九州北部における豆腐文化の維持や継承、地域における雇用継続の必要性に加え、有数のブランド大豆「フクユタカ」の産地において、おいしい豆腐に加工して供給する仕組みを維持・継承することは地域農業基盤の安定化にも寄与するものと判断し、本支援を決定いたしました。丸山商店の再建を通して、地域における豆腐メーカー・豆腐文化の保護・継承及び地域農業への寄与に全力を尽くしてまいります。

3.事業譲受の内容
相模屋は全額出資の子会社を新規に設立し、丸山商店の豆腐・大豆加工食品製造事業を譲り受け、従業員ともども丸山商店の豆腐製造業務を引き継ぎます。下記の通り、社名の変更ならびに所在地の変更はありません。

4.事業譲受日
2019 年 9月 1日

5.事業譲渡会社の概要

6.新会社(譲受会社)の概要

7.相模屋によるこれまでの事業継続・経営支援
相模屋は、2012年5月に株式会社デイリートップ東日本(神奈川県川崎市 以下、デイリートップ東日本)を株式取得により子会社化して以降、豆腐業界の再編に向けた取り組みを積極的に進めております。減少傾向が著しい豆腐業界(図1参照)において生産減少に歯止めをかけ、地域における豆腐製造と雇用を維持するため、事業継続の支援要請に応える形で取り組んできました。大手・中堅企業の子会社として豆腐製造事業を行う企業や、地域でこだわりの豆腐製造を行う小規模企業など、規模やエリアにこだわらず支援を行っています。2014年1月には株式会社秀水(栃木県塩谷郡 以下、秀水)、2017年10月には石川サニーフーズ株式会社(石川県中能登郡)、2017年12月には日本ビーンズ株式会社(群馬県伊勢崎市)、2018年7月には匠屋株式会社(兵庫県伊丹市)、2019年7月には株式会社京都タンパクが相模屋グループとなり、事業を継続しています。

子会社化した企業については、大胆にビジネスモデルを転換する支援手法により、生産・販売・物流一貫での改善を行い、早期での収益改善を実現しています。デイリートップ東日本や秀水は既に債務超過解消を実現しており、そこで培った支援ノウハウをもとに後発の3社も順調に再建を進めており、石川サニーフーズについては子会社化2期目で完全黒字化を果たしております。

また、本取り組みは事業継続支援に留まらず、豆腐業界における同業者間の事業承継モデルを確立しつつあります。譲受会社の社名や技術の継承、雇用の継続を前提にした経営改善・再建実績が新たな支援要請へとつながり、今回7社目の支援を開始いたします。このような取り組みを通して、中小企業の重要課題である事業承継にも引き続き取り組んでまいります。

8.「新生丸山商店」の取り組み
丸山商店の再建にあたっては、これまでの同業支援と同様に対象会社の社名を残しながら、従業員の継続雇用を基本に新生丸山商店として再建に向けた取り組みをスタートします。相模屋本社ならびにグループ会社を含む近隣の拠点から製造・販売・管理等、事業のすべてにかかる部門において支援人材を派遣、再建に向けた事業改善を進めます。生産・販売・物流一貫での改善を行うなど、子会社化した企業の再建で培った支援手法を用いて、丸山商店が培ってきた豆腐製造のこだわりや技術を発揮できる環境をつくり、確実な再建を目指します。

また、「フクユタカ」を使用した豆腐製造を通じ、地域農産物の地産地消促進と生産基盤の安定化に努めてまいります。

以上

【相模屋食料株式会社 会社概要】

■代表者   :代表取締役社長 鳥越 淳司
■本 社    :群馬県前橋市鳥取町123 TEL:027-269-2345
■設 立    :1951 年 10 月
■資 本 金  :8000 万円
■売 上 高  :254 億円(2019 年2 月期計/グループ計)
■事業内容   :大豆加工食品(豆腐・油あげ・厚揚げ等)製造および販売
■事業の特徴 :
豆腐の基本である木綿とうふ・絹とうふに最も力を入れることで培ったノウハウをもとに「おとうふをおもしろくする」をコンセプトにした自社開発商品も広く展開する豆腐業界のリーディングカンパニー。機動戦士ガンダムとコラボレーションした「ザクとうふ」、F1層(20~34歳女性)向けに開発したおとうふ「ナチュラルとうふ」シリーズ、「BEYOND TOFU」などで、伝統食品おとうふの魅力を幅広い層へ伝えています。また、レンジ調理で気軽に食べられる簡単即食の「ひとり鍋」シリーズや「とうふ麺」などのおとうふ惣菜商品を展開。素材型の食品である豆腐の世界を広げています。

【本件に関するお問い合わせ先】
相模屋食料株式会社 広報部 片岡
電話:03-5213-4955

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